二月堂へは南側の「石段」または北側の「登廊」から登る2つのルートがあります。
北側の登廊から登るルートを選ぶと登り切った左手に「二月堂茶所」があることに気付かず一目散に舞台からの景色を眺めに行く人がほとんどです。
でも、この茶所はお水取りのお松明が展示してあったり、運が良ければお松明の燃え残りがいただけるので素通りせずにせっかくなので疲れた体を休めることをおすすめします。
東大寺二月堂の茶所で燃え残りをいただきました
北側の「登廊」を登り切った突き当りに「手水舎」があり、左を見ると「二月堂北の茶所」があります。
早速茶所に入ってみると、どこか懐かしい佇まいのつくりです。
壁一面には修二会のお松明や資料などの説明書きが所狭しと飾られています。
そして、この日は3月初旬の修二会(しゅにえ)の本行期間中です。
この期間だけ特別に前日のお松明の燃え残りがいただけます。
ただし、「運が良ければ」です。
茶所に入ってすぐ、左の台の上にダンボールの箱があります。
二月堂の茶所に入った時間が15:00頃だったので箱の中はほとんど空っぽで隅っこのほうに少しだけ残っている「杉葉の燃え差し」をいただいて帰りました。
午前中に行けばもっと残っているそうですが、ちょっと遅すぎたようです。
お松明の燃え残りといえば「無病息災」にご利益があるといわれ、是が非でも手に入れたい人が多い中、ふらりと立ち寄った茶所で何の苦労もなくいただけたのはラッキーでした。
杉葉の燃え差しを写真のように半紙に包んで紅白の水引で結んで台所や玄関に吊り下げておくと災難除け、厄除けになるとのこと。
お松明の火の粉を浴びると「無病息災」にご利益があるといわれていますが、「燃え残り(杉葉の燃え差し)」は災難除け、特に火災除けになるといわれています。
燃えずに残った杉の葉なので火事にならないという縁起ものです。
さらに細かい葉を財布に入れておくと厄除けになるそう。
金運に「?」がついているのは気になるところですが、信じる者は救われるの精神で観音様に感謝してありがたく頂戴いたします。
なにはともあれ、つり下げたり財布に入れておくと御利益があるありがたいお守りです。
この 「燃え残り(杉葉の燃え差し)」が二月堂の北の茶所でいただけるのは3月の修二会(お松明)の翌日の午前中限定と思っていた方がよさそうです。
東大寺二月堂の茶所は無料休憩所を兼ねた修二会の資料館
二月堂の茶所は東大寺巡りで疲れた体を癒すのにちょうどいいタイミングの場所にあります。
左側にはテーブル、右側は座敷になっていて突き当りのガラス戸を開けて出たところにはトイレもあります。
ここは完全セルフの無料休憩所で給湯器、給茶器があり使ったコップは自分で洗って元の場所に戻しておきます。
すべては訪れた人のマナーしだい、観音様に恥ずかしくない行動で保たれている場所です。
休憩所の奥の壁にはお松明や修二会の写真などを展示しています。
籠松明と通常松明の違いがよくわかるように並べて展示しています。
また、各パーツの名称もわかりやすく書いてくれています。
籠松明・・・長さ8m、重さ60kg、籠の直径60cm
通常松明・・長さ6~8m、重さ40kg
まさに修二会の資料館ですね。
まとめ
二月堂の北の茶所は東大寺巡りで疲れた体にはありがたい無料休憩所です。
今回、ご紹介した「杉葉の燃え差し」は修二会期間中しか手に入りませんが、修二会の資料は通年展示しています。
お松明を間近に見る機会など滅多にないのでそれだけでも価値のある場所ですね。
二月堂に訪れた時にはぜひ立ち寄りたい場所です。
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