東大寺指図堂(とうだいじさしずどう)は大仏殿の西側にある比較的小さなお堂です。
「指図」というのは江戸時代の初期に大仏殿を再建するときの設計図のことで、それを収めるお堂として建てられたことに由来して指図堂と呼ばれるようになったとされています。
大仏殿からほど近い場所にあるにもかかわらず、ひっそりとした雰囲気があるので初めての方はわかりづらいかもしれません。
そこで、
- 指図堂の拝観について
- 指図堂の御朱印について
- 指図堂の堂内の仏様を紹介
- 指図堂の場所について
以上について順番にご覧ください。
東大寺指図堂の拝観料や拝観できる日について
指図堂は基本的に「土曜・日曜・祝日」のみ拝観でき、平日はお堂の扉が閉まっていて拝観できません。
また、開門時間は9:00~16:30です。
なお、拝観料金は無料です。
ただし、平日でも事前予約をすることで拝観できることもあるので東大寺に問い合わせてみることをおすすめします。
東大寺電話番号:0742-22-5511
東大寺指図堂の御朱印と値段について
指図堂の御朱印は法然上人の謚(おくりな)の「圓光大師(えんこうだいし)」と御詠歌「さへられぬ 光もあるを おしなべて へたて顔なる 朝がすみかな」この2種類をいただけます。
値段はそれぞれ300円です。
指図堂の堂内ご紹介
指図堂は法然上人絵図がご本尊として祀られています。
浄土宗の開祖である法然上人が華厳宗の東大寺で祀られているのは鎌倉時代の再建途上の東大寺で「浄土三部経」を講じた(1190年)縁により、のちに浄土宗関係者から「この地は法然上人ゆかりの霊場であるので上人の画像を本尊とするお堂を再建したい」という願出が東大寺に出されたことによります。
これを受けて嘉永5年(1852年)頃に再建されたのが現在の指図堂です。
この日、案内していただいたのは気さくな女性の方でこちらがお願いする前に「写真を撮ってくださいね。」とおっしゃってくださいました。
指図堂の本尊 法然上人絵図
中央の金色の厨子(ずし)の中には指図堂のご本尊「法然上人絵図」が祀られています。
指図堂は法然上人二十五霊場の11番目の札所でもあります。
阿弥陀三尊像
左奥には来迎(らいこう)形式の阿弥陀三尊像が安置されています。
臨終の際に極楽へと引き上げてくださる阿弥陀様です。
そのために前のめりになって上から覗き込んで見守ってくださっているお姿なのです。
「この場所で正座をしたらちょうど目が合いますよ。」
と教えてもらった時に撮ったのが下の左の写真です。
指図堂の阿弥陀如来像
右の奥には阿弥陀如来像も。
指図堂の賓頭盧尊者像 びんずるそんじゃ
指図堂に向かって左端には一際目立つ仏像が安置されています。
東大寺大仏殿や興福寺南円堂にもある「賓頭盧尊者像」です。
「びんずるさん」はお釈迦様の弟子で強力な神通力の持ち主でしたが、その神通力を自分の欲のために使い破門にされた経歴の方です。
賓頭盧尊者は病を患っている部分と同じ部分を撫でると病気が治るというご利益があるといわれています。
奈良では
この2か所のお堂の外で安置されています。
指図堂へのアクセス 場所について
まず、指図堂の場所を地図でご紹介します。
大仏殿の入堂口(南西角)から西に100mほど歩くと右に曲がれる道があるのでそこを右折、150mほど歩くと右手に指図堂が見えてきます。
下記写真の右に見えるのが「大仏殿の屋根」。左に見えるのお堂が「指図堂」です。
まとめ
東大寺指図堂は「土日・祝日の9:00~16:30に拝観でき、拝観料は無料」です。
御朱印は「圓光大師」と「御詠歌」の2種類をいただけます。
無料で拝観できるのに濃い内容で道内の説明をしてくださるので非常に勉強になります。
平日の拝観も場合によっては可能ですので事前に東大寺(電話 0742-22-5511)に問い合わせてみるのもおすすめします。
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