賓頭盧尊者像(びんずるそんじゃぞう)は全国各地のお寺に安置されていますが奈良の興福寺南円堂(こうふくじなんえんどう)にも安置されています。
病の人が患部と同じ場所を撫でると良くなるといわれていることから別名「撫で仏(なでぼとけ)」ともいいます。
見どころが多い興福寺の中では目立たない場所に安置されていますので地元の人でも気づかずに通り過ぎてしまうことも。
誰もが年を重ねると少なからず体のどこかが痛かったり調子が芳しくないこともあるはずです。
そんな時は「びんずるさん」を撫でると無病が約束されるらしい・・・ということなので興福寺に参拝される方はぜひ撫でてみたらいかがでしょう。
ちょっとわかりにくい場所にあるので紹介しておきます。
興福寺南円堂の賓頭盧尊者像はお堂の外陣に安置
西国三十三所観音霊場の第九番札所である興福寺南円堂は朱色が綺麗に映える八角円堂です。
賓頭盧尊者像は南円堂に向かって右のお堂の外に安置されています。
↓ もう少し近づいてみます。
さらに近づいて横から見ると腕が入るぐらいの四角い穴が左右に開いています。
この穴から腕を入れてびんずるさんを撫でると無病が約束されるという素晴らしいご利益が得られるというから嬉しいことです。
興福寺の賓頭盧尊者像の撫で方
全国各地にある賓頭盧尊者像の場合は自分が患っている部分と「びんずるさん」の同じ部分を撫でると治るとされていますが、興福寺のびんずるさんの撫で方は少し違います。
興福寺のびんずる尊者増の撫で方は
「右手と左手で3回づつやさしく頭をなでる。」
こうすることで無病が約束されるそうです。
写真で見てもわかるように、これまで何千、何万回と撫でられてきたのでしょうね。
びんずるさんの頭から肩にかけて、赤い色がはげ落ちて黒い部分が出てきてしまってますね。
賓頭盧尊者像が赤いのは酒の飲み過ぎ?
「赤い色がはげ落ちて」と書きましたが、賓頭盧尊者像が赤いのはお酒の飲み過ぎが原因だという説もありますが、これはあくまでも俗説です。
賓頭盧尊者が赤い本当の理由は、修行が最高に高まった状態で生気の血がみなぎり、生命が充満して真っ赤になっているのだそうです。
撫でることで、この最高に達した力を分けてもらって病気が治るそうです。
お釈迦様と約束した禁酒の誓いを破ったことにより、お堂の外陣に追いやられたという言い伝えがあることから「赤い=酒の飲み過ぎ」という俗説が生まれたようです。
事実、全国の賓頭盧尊者像はお堂の外で見かけることが多いですね。
奈良公園周辺では東大寺大仏殿と指図堂のお堂の外に賓頭盧尊者像が安置されています。
興福寺南円堂へのアクセス
〒630-8213 奈良市登大路町48
0742-22-7755 (事務所) 0742-24-4920 (南円堂納経所)
近鉄奈良駅の行基広場から東向商店街を南へ5分⇒商店街の出口(突き当り)を左折して猿沢池方面へ⇒2~3分歩くと左手に上りの階段が見えます。そこを上ったところに興福寺南円堂があります。
まとめ
興福寺の賓頭盧尊者像は南円堂に向かって右側に安置されています。
左右3回ずつ頭を優しく撫でると無病や病が治るというご利益がありますので体の部分で患っている箇所がある方は一度参ってみるのもおすすめです。
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